「現地現物」は座右の銘

「現地現物」というのは、トヨタ自動車でよく使われる言葉で、数字だけで判断せず、現地に足を運んで現物を確認せよという教訓を表現したものです。
私自身はこの言葉に直接関わっているわけではありませんが、仕事の様々な場面で、この教訓が当てはまる経験をしてきましたので、今では座右の銘にしています。
私は長年IT業界に身を置いていますが、この業界での現物と言えば、何と言っても実行モジュールとソースです。
システムのある機能を修正する場合は、ソースを修正しコンパイルして実行モジュールを作成し、テストをした上で本番環境へリリースする、というのが一般的な手順になりますが、ここでリリースしたモジュールが、本当にテスト済の「現物」なのかが問題になります。
リリースの作業自体は、モジュールを置き換えるだけの単純作業なので、とかく軽視されがちなところがあります。
そのため、テストではOKだったのに、実際に動くとNGだったということが起こり、トラブルになったことがあります。
つまり現物確認が不充分だったということになります。
それ以来、確実に現物確認が行われる手順を確立し、このようなトラブルが起こることはなくなりました。
今では仕事をしていて、一つのことが完了したとき、この「現地現物」という言葉が思い浮かぶようになりました。
そのおかげで、たった今やり終えた作業をもう一度見直そうと思うことができ、失敗を未然に防ぐことができています。